ACTIVITIES - 建築見学 山田研全体ゼミ 2001




7月5日、山田研究室第1回全体ゼミが行われました。
第1回目は建築見学ツアーとして、内藤廣のレストラン・マッカリーナ、白井晟一の尻別山寮に行ってきました。



 

9:30頃室蘭工大を出発し、ルスツ村でおいしいそばを食べた後、白井晟一氏設計による尻別山寮を見学しました。
尻別山寮は某製薬会社の保養・研修施設です。国道230号線を進み、有名なルスツ・リゾートを越え、注意していないと通り過ぎてしまうぐらいの小道を入り、 うっそうと茂った林の中、背後には尻別岳を望む絶好のロケーションの中に尻別山寮は建っています。 1972年に白井晟一氏が設計したもので、赤茶色のレンガの外壁、大きく張り出した緑色の屋根、開口の位置などがとても印象的で、 北海道の自然の中、力強く、そして落ち着いた雰囲気を与えます。 白井晟一氏の他の建築と同様、彼の世界観が存分に表れた独特な建物ですが、不思議と私たちにもすんなり受け入れることができるものでした。 内部は写真撮影禁止ということで、ここでは外観の写真だけの紹介となりますが、みんな内部ではカメラを置いて、スケッチを描いたり寸法を計ったり、 壁や床に実際に手を触れてその素材感を肌で感じたり、普段建築を見る時にはどうしても写真撮影が中心になってしまうところですが、 この尻別山寮では普段と違った建築の見方ができたのではないかと思っています。

 

 

2時間程見学した後、次に私たちは内藤廣氏が1997年に設計したレストラン・マッカリーナのある真狩村に向けて出発しました。 レストラン・マッカリーナ周辺は、まっかり温泉や村営のコテージなどが隣接し、雑木林に囲まれ、その向こうには羊蹄山が迫り、 尻別山寮同様、北海道らしい大自然の風景が広がっています。この雑木林の中にひっそりとレストラン・マッカリーナが建っています。 深い緑色とサッシの木枠の肌色、ヴォリュ−ム感が抑えられた外観が周りの風景に溶け込んでいました。私たちが見学したのはレストランの営業時間外で、 スタッフの方に設計当時のエピソードも含めとても親切に案内していただききました。内部は中心の中庭を介して自然光が差し込み、 ダイニングからは厨房や中庭が見通せて、とても気持ちのいい空間が広がっていました。レストラン棟から少し離れて宿泊棟があり、 そこはレストランの賑わいから切り離された、落ち着いて滞在できるような場所でした。
じっくりと思う存分見学した後、私たちはレストラン・マッカリーナを後にし、2つのすばらしい建築の余韻に浸りながら室蘭に帰りました。

個人的に建築を見に行くのとは別に複数の人たちと建築を見学することは、 自分とは違った視点を持った人とその都度互いの感想や意見を交換できるという点でもとても良いことで、有意義な時間を過ごせたと思っています。最後に、この全体ゼミに協力してくださった現地のスタッフの方々に、この場を借りてもう一度お礼を申し上げます。ありがとうございました。(青木弘司)

参考資料:レストラン・マッカリーナ / 内藤廣 新建築 1997年12月号